
女性が義理チョコを贈る習慣が、いつ頃から始まったんだろうか。
1976年2月14日、スイス、私のアパートのポストを開けるとラッピングされた包みが置いてある。
そっと開けてみると、卵型のチョコレートに驚いた。
それを割って食べるとまた卵型のチョコが出てきて、最後の小さな卵型には、「with Love」と刻み込まれている。
この時のこの若者には、愛の告白より料理に大きな魅力を感じていたんだろうか。
その女性が誰かも知らぬまま、私は修行のフランスへと渡って行く。
本命チョコは熱く甘くとろけることなく、その役目を終えてしまった。
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